マイセン花瓶「パンジーとバロックハンドル」

by crafts_design · 2021年1月31日

( MEISSEN® Baroque Handled Vase With Pansies )

極上のエレガントさに包まれています。
古き香り高き、ヨーロッパの気品と伝統そのままに。
ドイツを代表する陶磁器ブランド、「マイセン」による芸術的な花瓶作品です。
本作品は、マイセンが毎年リリースする、世界限定コレクションのものです。
2019年の作品。

作品の名前の通り、バロック様式による装飾となっています。
このバロック様式の花瓶は、エルンスト・アウグスト・ロイテリッツ（Ernst August Leuteritz）の傑作の1つであり、1860年にデザインされました。
ロココリバイバル時代に作成されたそのスタイルは、マイセンバロックの豪華さと多様なデザイン言語にしっかりと根付いています。

24カラットの金彩による精緻なレリーフと湾曲したアカンサスの枝は、この時代の紛れもない表現です。これらの装飾は、繊細なアートワークとは対照的です。春の最初の兆しを示すフィールドパンジーは、花瓶に自然なスタイルで描かれています。19世紀半ば以降、自然主義的な花の絵は、マイセン独自のジャンルとして完成され、絶えず変化するバリエーションで磁器に巧みに不朽化されてきました。

マイセンは、世界三大陶磁器の一つと評される陶磁器の世界的な名ブランド。
そのマイセンが、毎年技術の粋を集めた復刻作品や現代作品を集めたものをカテゴライズしているのが、世界限定コレクションのシリーズ。その2019年のコレクションの作品の一つが本作です。
上品な金彩と精緻に描かれた色絵。最高級のクオリティと技術が織りなす芸術作品。
世界限定15点の限定生産品。

マイセンの世界限定コレクションで膨大な量の資料と原型をもとに毎年発表される復刻作品や新作は、コレクターの間で確固たる評価と地位を得るに至っています。芸術品と呼ぶにふさわしい作品群からは、マイセンの高い技術と伝統が伝わってきます。
　

1709年、ヨーロッパで初めて白磁の製造に成功したのがマイセン窯。それまで磁器は有田の古伊万里を始め、東洋から輸入されたものばかりで、王侯貴族のみが手にできる大変な貴重品でした。
当時のザクセン（今のドイツ）侯であったアウグストの命令により9年の歳月をかけて研究された結果、白い磁器が誕生。以来マイセンはヨーロッパ最古の窯として、世界的な名声を得ています。
贋作防止のため、マイセンの陶磁器には交差した2本の剣のトレードマークが1723年から用いられており、これは現在まで使われているトレードマークの中ではもっとも古くからあるものの一つです。
「青い双剣」と呼ばれるこの剣のマークは、その秘法が外にもれないようにするという意味があるとも言われます。
なお、刃や鍔の傾きなどは年代によって変化しています。
今でも絵付けは誇り高き職人たちによってすべて手描きで行われており、その伝統に培われた美しさは広く人々の憧れとなっています。