ハーマンミラー ネルソンプラットフォームベンチ

ハーマンミラー ネルソンプラットフォームベンチ
( Herman Miller Nelson Platform Bench )

主張しすぎない存在感。
モダンデザインのランドマーク的な傑作プロダクトの一つ、ネルソンプラットフォームベンチです。
このベンチは、アメリカのデザイナーであり建築家・編集者のジョージ・ネルソン ( George Nelson ) が、ハーマン・ミラーのためにデザインした初コレクションのもの。

このベンチは、元々『Fortune』誌のジョージ・ネルソンのオフィスにあったもので、1946年、ハーマンミラーのコレクションに加わった最初のネルソン作品となります。以降、ジョージ・ネルソンは、1946年から20年間ハーマン・ミラー社でデザイン部長を務めます。

そのシンプルでモダンなデザインは、どんな場所に置かれても、周囲に溶け込み、一体化します。
空気と光が通り抜ける隙間が美しいデザインには、天然メープル材が使用されています。脚は無地のラッカー塗装木材で、フィンガージョイントで強度を持たせています。すっきりした直線的なラインは建築家としてのバックグラウンドを反映。ジョージ・ネルソンの建築家としての素養、そして目的をしっかり反映した外観を与えるという、彼の言う「誠実な」デザインへのこだわりが反映された、ネルソンの代表作です。
オフィスや公共の空間、家庭での使用にベストマッチのベンチです。

ジョージ・ネルソンは、著名な教師、ライター、そしてデザイナーでした。ローマで建築を学び、アメリカに戻ってからは『Architectural Forum（建築フォーラム）』誌の編集者を務める一方、ヨーロッパ滞在中に慣れ親しんだヨーロピアンモダンデザインを基調とする家具のデザインを続けました。
　

ハーマンミラーとジョージ・ネルソンの関係は、彼のデザインによるストレージウォールが掲載された『Life（ライフ）』誌の記事を、創業者のD.J.デプリーが目に留めたことから始まりました。このストレージウォールは史上初のモジュール式収納システムであり、システムファニチャーの先駆けでもあったのです。これに強い感銘を受けたデプリーは、ニューヨークまで出向いてネルソンに会い、ハーマンミラーのデザインディレクターへの就任を説得しました。

ネルソンプラットフォームベンチは、ジョージ・ネルソンがハーマンミラーのために設計した最初のコレクションの一部で、1994年から販売が再開されています。1948年のハーマンミラーのカタログでは「主に幅が広くで奥行きが狭い家具を上に置くための台ですが、ローテーブルや予備の椅子としても使うことができます」と紹介されています。そして1995年のカタログでは「コレクションの中で、最も柔軟性の高い、便利な製品の一つです」と紹介されていますが、こうした特徴は今もまったく変わっていません。

［出典］ハーマンミラー
［購入］MoMA STORE