金工 奥山峰石 打込象嵌花瓶 「露草」

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金工 奥山峰石 打込象嵌花瓶 「露草」

重厚感のある金属工芸でありながら、卓越した技術と洗練した設えで上品かつ高級感溢れる佇まいです。品の良さと重厚な存在感を併せ持ちます。
金工における人間国宝(重要無形文化財)の「奥山峰石(おくやまほうせき)」による花瓶作品です。
奥山峰石は、金工技法の切嵌(きりばめ)象嵌を得意としており、その卓越した技術と芸術を感じさせます。
切嵌法は、板金いたがねに透し彫りをほどこし、透いた部分に別の色の金属板(色金いろがね)を嵌め込む、金工芸術のひとつで、江戸時代に刀剣の鐔の装飾から始まり、明治時代には一輪挿し・シガレットケース・バックルなどの生活用品が主流となって、海外へも輸出されました。

また、合わせて駆使されている技法が、打ち込み象嵌。
まず紙に描いた下絵を、赤銅(しゃくどう)を圧延した板に写す。その模様を糸鋸で切り出し、器の地金にもその模様と同じ形の穴を開けておく。この2つを合わせて熱して接着をし、金鎚で打ち、嵌め込んでいくという手法が切嵌象嵌。打ち込み象嵌は、模様を器の表面に接着し、叩いてめり込ませていく手法。切嵌象嵌は大きな模様に適していて、打ち込み象嵌は細かな部分の表現に適しています。

そのふたつの手法により生み出されるのが、奥山峰石の作品の特徴である豊かな自然の描写。金属を象嵌したとは思えないような繊細な描写は、細やかな枝ぶりや葉、大胆な花を描き出します。ただし、この作業は想像をはるかに超えるほど大変で極めて時間も根気もいる作業。

1990年代、奥山峰石は金属片に象嵌技法を施し、自然からインスピレーションを得た表現力豊かなモチーフを取り入れることで、独特のモダンでカラフルなデザインを確立しました。
この、打込象嵌花瓶 「露草」は、平成15年(2003年) 第43回日本工芸会東日本支部 伝統工芸新作展に出品されたものです。
繊細に美しく描かれた露草が印象的で、金属工芸と思えない程の優美さと緻密さ・繊細さを感じさせます。工芸技術の極みです。

奥山峰石は、1937年(昭和12年) 1月16日生。1995年(平成7年)に人間国宝、重要無形文化財「鍛金」の保持者に認定されました。

金工 奥山峰石 打込象嵌花瓶 「露草」

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金工 奥山峰石 打込象嵌花瓶 「露草」

[出典]公益社団法人日本工芸会, Onishi Gallery
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