ファベルジェの卵 戴冠式 1897

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ファベルジェの卵 戴冠式 1897 ( Fabergé Imperial Eggs Coronation Egg 1897 )
( Fabergé Imperial Eggs Coronation Egg 1897 )

宝飾・金細工の最高峰、ロシアの貴金属工芸の名作シリーズ、ファベルジェの卵です。
歴史上屈指の工芸美術品とも言われる、ファベルジェの卵は、ロシア王室ご用達であった、宝飾・金細工師、ピーター・カール・ファベルジェ (Peter Carl Fabergé) による、ロシア王室の為に制作したイースター・エッグです。このエッグ作品は、毎年のように制作され、1885年から1917年の間に58個作成されたとされています。
今回は、1897年に制作された、「戴冠式 ( Coronation Egg ) 」です。

この「戴冠式」は、ファベルジェの家の作品の中で最も有名なものの一つです。
バラのエンジン旋盤とも呼ばれる非常に正確な複雑で反復した装飾的な技術「ギョーシェ」のフィールドにエナメルを塗った半透明のライムイエローのこの見事なレッドゴールドの卵。グリーンゴールドの月桂樹の葉のトレリスワークケージで囲まれ、各交点にイエローゴールドのインペリアル双頭の鷲、エナメルを塗った不透明な黒とダイヤモンドをセットしています。

大きなポートレートダイヤモンドが、10個のブリリアントダイヤモンドのクラスター内の卵の上部に配置されています。
この石のテーブルを通して、ツァリーツァのモノグラム、ローズカットダイヤモンドで描かれた戴冠させたA、不透明なエナメルプラークにセットされたカボションルビーのロシアのFを見ることができます。

ファベルジェの卵で特徴的なのが、それぞれのエッグに潜ませた”仕掛け”、サプライズです。
この戴冠式の”仕掛け”は、前年の1896年5月にアレクサンドラフドロフナをモスクワの戴冠式に運ぶために使用された帝国馬車の長さ100mmに満たない正確なレプリカです。
イエローゴールドと半透明のイチゴ色のエナメルで、馬車はバラの帝国の王冠を携えています。屋根にダイヤモンドと6つの双頭のワシがカットされ、刻印されたロッククリスタルの窓とプラチナタイヤが取り付けられています。
どちらかのドアにゴールドのダイヤモンドセットトレリスとダイヤモンドのカタシロワシが飾られています。扉を開けると降りる階段に至るまで精密に再現されています。

インテリアは、布張りのシートとフットスツールの後ろに淡いブルーのカーテンでエナメルを塗られ、中央にターコイズブルーの壁取り付け用燭台とフックがセットされた、きらびやかな塗装の天井があります。さらに馬車の中にはブリオレット・カットのダイアモンドが隠されているという二重の驚きが用意されています。

本作品は、元々フォーブス家が所有してましたが、フォーブスの死後、2004年に売却され、現在の所有者は、ロシアの財団、「ヴィクトール・ヴェクセリヴェルグ ( Viktor Vekselberg ) 」です。
なお、フォーブス家が所有していたファベルジェの卵は9点ありましたが、それら全てを ヴィクトール・ヴェクセリヴェルグ ( Viktor Vekselberg ) が買い取っています。
 

ピーター・カール・ファベルジェ (Peter Carl Fabergé) とは19世紀末から20世紀初頭にかけてロシア王室ご用達となった宝石商・金細工師です。
インペリアル・イースター・エッグでよく知られています。
ファベルジェがロシア王室の注文を受けて製作された数多くの宝飾品や飾り物、文房具、時計等、膨大な工芸品が残されています。

ロマノフ家のアレクサンドルIII世とニコライII世の注文でそれぞれの皇后と母后のために製作されたインペリアル・イースター・エッグと呼ばれる作品群はその独創性に溢れる美しさと、精緻を凝らした仕掛けとで歴史上屈指の工芸美術品として名高いものです。
ファベルジェの卵とも言われます。
1885年から1917年の間に58個作成されたとされますが、数については異説もあります。
現存が確認されず、行方不明となっているものも多くあります。

ファベルジェの卵 戴冠式 1897 ( Fabergé Imperial Eggs Coronation Egg 1897 )

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ファベルジェの卵 戴冠式 1897 ( Fabergé Imperial Eggs Coronation Egg 1897 )

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[出典]Alexander Palace Time Machine, Wikipedia(en)
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